兒玉遥 「誰がなんと言おうと自分の意志を貫こうと決めていた」 ラブサスペンス舞台で女優としての第一歩を踏む!



6月9日HKT48を卒業した兒玉遥が、9月に東阪で上演される舞台『私に会いに来て』で本格的な女優デビューを飾る。韓国で5年間に10人もの女性が殺害された未解決事件「華城連続殺人事件」をモチーフにしたヒューマンミステリー作品において、彼女が演じるのは“強い女性”である新聞記者のパク・ヨンオク。重厚なテーマの作品をどう捉え、どんな役作りをしているのか、さらには女優として描く未来像にも迫る。

■みんな驚くかと想像!強気なキャリアウーマン役の気になる発言

――HKT48を卒業後、どんな風に過ごしているのでしょうか。
兒玉 卒業してすぐ、今作の制作発表記者会見はあったんですけど、稽古は8月に入ってから始まるので……それまでがチャンスだと思って旅行をしたり、結構ゆっくりとした毎日を過ごしていて。こうして『私に会いに来て』の取材をいろいろなところで受けさせていただく中でエンジンをかけていこうかなと思っています。

――本作は、兒玉さんが女優として本格的に舞台に立つ第1作目。5年間に10人もの女性が殺害された韓国の未解決事件「華城連続殺人事件」をモチーフにした重厚なサスペンス作品に挑むにあたり、迷いはありませんでしたか。
兒玉 これまでアイドルとしてお芝居をする際には、楽しいストーリーの中で明るいキャラクターを演じることが多くて。確かに今回は題材が重いし、ショッキングな場面も多いんですけど、アイドルを卒業して女優の道を歩んでいくにあたっては相応しい作品だと思ったし、迷いはありませんでした。

――覚悟を決めていたのですね。兒玉さんが演じるのは情報通なキャリアウーマンで強気な性格のパク・ヨンオク記者ですが、役作りのためにどんな準備をしているのでしょうか。
兒玉 パク・ヨンオクは元々の韓国舞台版には登場するものの、2003年に公開された韓国映画版には登場しないし、スーツを着て働くということを自分が経験したこともないので、最初はなかなかイメージできなかったんですね。でも、ちょうど放送されていた『ストロベリーナイト・サーガ』を観て、職業は違っても、二階堂ふみさん演じる刑事・姫川玲子のシリアスな雰囲気は似ているところがあるかなと思って参考にさせてもらいつつ……稽古までにとにかく台本を読み込んで、パク・ヨンオクという女性に向き合っていきたいなと思っています。

――人によっていろいろなやり方があると思うのですが、兒玉さんはどうやってセリフを覚えているのでしょう。
兒玉 私はまず、全部のセリフを録音するんですよ。自分でほかの役のセリフを読んで、間を空けて自分のセリフを読んで。全部録音し終わったら再生して自分のセリフを聴いて覚えて、次は相手のセリフが終わったところで再生を止めて自分のセリフを言って、録音した自分のセリフと答え合わせをするというやり方をしています。ただセリフを読むより、そっちのほうが覚えやすいんです。

――藤田玲さん演じるキム・インジュン刑事とのやりとりもなかなかの迫力で、言葉遣いも過激だったりしますが……。
兒玉 そうなんですよね、怒鳴ったりもするし。

――実際の兒玉さんがまずしないような言動のはずです。
兒玉 絶対しないし(笑)、人とケンカをしたり怒ったりすることもないので……台本を読んでいるだけでは気持ちの入り具合がなかなかわからなかったりして。でも、自分じゃない誰かになれるのが、お芝居の醍醐味。パク・ヨンオクみたいに「クソッタレ!」なんていう言葉を私がもし言ったらみんな驚くかな?なんていう想像もしつつ(笑)、稽古していく中で感情の高め方を模索していきたいです。

■海外女優に憧れ!彼女が今“会いに行きたい人”とは?

――なお、パク・ヨンオクとは犬猿の仲に見えるキム・インジュン刑事、中村優一さん演じるパク・ヨンオクに想いを寄せている様子のチョ・ナンホ刑事、さらには西葉瑞希さん演じる茶房の従業員のミスキムと、それぞれに抱く恋心や思惑も交錯する物語ですが、誰かに好意を抱いたとき、兒玉さんならどうすると思いますか?
兒玉 私だったら、伝えちゃうと思います。

――その根底にあるのは、“一度の人生だから後悔しないように生きたい”という想いだったりして?
兒玉 それは大きいです。どういう結果になったとしても、自分の中に留めておくくらいだったらちゃんと相手に伝えたいし、自分に嘘をつきたくないんです。

――女優として歩んでいくという選択をしたのも、そういう信念があってこそ、なのでしょうか。
兒玉 そうですね。女優として歩んでいくにあたって、お母さんは背中を押してくれつつ、心配もしてくれていたんですけど、私は誰がなんと言おうと自分の意志を貫こうと決めていたし。なので、たくさんの試練が待ち受けている作品、そして役柄だとは思うんですけど、『私に会いに来て』で女優としての第一歩を踏み出せることを本当に嬉しく思っています。

――衝撃のラストまで目が離せない展開の本作、兒玉さん的に注目してほしいところは?
兒玉 瑞希ちゃんや私が登場するラブシーンですね。刑事たちが猟奇的な事件の犯人を追っていく緊張感溢れるストーリーの中で、唯一救いにもなっていると思うので。ぜひ注目してほしいです。

――ちなみに、タイトルにかけて“会いに行きたい”人はいますか?
兒玉 マリリン・モンロー会いたい!彼女の出演作はほぼ全部、何冊かの本も持っているくらい好きなんですよ。“セクシー”というパブリックイメージを持たれているけど、美しいチャーミングだし、本を読んでお芝居に真っ直ぐ向き合っていた人だと知ったら、ますます素敵な人だなと思って。憧れの存在でもあります。

――そんな兒玉さんがこれから女優として歩いていくにあたっては、どんな夢があるのでしょうか。
兒玉 私にとって、これまで女優さんといえば映画やテレビで観る遠い存在だったわけですけど……アイドルとしてたくさんの方に愛していただいた自分がその道を歩むにあたっては、応援してくださる方が近くに感じられる女優でいたいなと思っていて。いろいろな作品、お芝居を通して、人を幸せにしていきたいです。

文/杉江優花

【作品情報】
『私に会いに来て』
■東京公演
場所:新国立劇場小劇場
公演期間:2019月9月13日(金)〜16日(月・祝)
■大阪公演
場所:サンケイホールブリーゼ
公演期間:2019月9月19日(木)〜20日(金)

キャスト
藤田玲 中村優一 兒玉遥 西葉瑞希 グァンス(SUPERNOVA) 栗原英雄/
大澤信児 高山猛久 田中亮 畑中竜也/
曾田彩乃 藤本かえで 高石あかり

オフィシャルサイトhttps://www.watashiniainikite.com

【インタビュー】兒玉遥 「誰がなんと言おうと自分の意志を貫こうと決めていた」 ラブサスペンス舞台で女優としての第一歩を踏む!


(出典 news.nicovideo.jp)